2014年4月1日火曜日

「ネットワーク技術(1)」(中央大学,2014年前期)

講義の目的と到達目標

主にインターネット技術の基本技術について学び実習を行う.

講義の内容

インターネットの基礎から応用まで.ネットワーク技術を習得するために,最初にUNIXを理解する.そして,その基本言語であるC, Shell Script, Perlなど学び,次にプロトコルの実際について実習する.

講義計画・資料

  1. ネットワークとは
    • コンピュータネットワークとは何か,ネットワークでできることを考える.コンピュータネットワークの構成要素,OSIの7層モデルなど,ネットワークの基本的な事項について解説する.
  2. LANとインターネット
    • ネットワーク通信におけるデータリンク層のプロトコルとしてのLAN通信の仕組みと特徴について理解する.またインターネットに関して,通信の形態と通信プロトコルの種類,その位置づけと特徴,ネットワークシステムにおける意義について解説する.
  3. プロトコルとアドレス(1)
    • ネットワーク上で行われる様々な通信の仕組み,プロトコルの概要を解説する.さらに,ネットワーク上のノードを特定するアドレスの概要について解説する.
  4. プロトコルとアドレス(2)
    • ネットワーク上で行われる様々な通信の仕組み,とくにその基盤をなすTCP/IP通信について紹介する.
  5. ネットワークのソフトウェア(1)
    • コンピュータネットワーク上で様々なサービスを提供するためのインフラ,ミドルウェア,アプリケーション等,コンピュータネットワークに関連した様々なソフトウェアを紹介する(低レベルプロトコルの補足とDNSなど)
  6. ネットワークのソフトウェア(2)
    • コンピュータネットワーク上で様々なサービスを提供するためのインフラ,ミドルウェア,アプリケーション等,コンピュータネットワークに関連した様々なソフトウェアを紹介する(WWW,メール,ファイル転送など)
  7. UNIXの基礎
    • ネットワークサービスを提供するコンピュータとして現在標準的な位置を占めているUNIXについて,その歴史を振り返りつつ,使い方や,UNIXの考え方について解説する.
  8. シェル操作
    • UNIXを操作するシェルの仕組みと,Unixを操作するために必要な最低限の知識,および,対話的操作による効率的なシェル操作などについて解説する.[注意:PC教室で実施します]
  9. 並列・並行処理
    • UNIXにおけるマルチユーザー,マルチタスクの仕組みと,その原理,シングルユーザ・シングルタスクに対する優位性などについて解説する.また,サーバの動作を理解するために必要な概念として,マルチプロセッシング,並列処理の基礎について紹介する.また,最近のコンピュータでは当たり前の技術となったマルチコア構成についても触れる.
  10. クライアント・サーバ,および,クラウドコンピューティング
    • 多現在のコンピュータネットワーク利用の標準的な形態であるクライアント・サーバの考え方について紹介する.またWebアプリケーションのような汎用クライアントに移ってきたこれまでの経緯や歴史についても紹介する.さらに,クラウドコンピューティングといった最新の情報についても紹介する.
  11. ネットワークプログラミング
    • コンピュータネットワークを構成するネットワークプログラミングの基本構造を理解する.クライアントとサーバがどのように動作するか,通信がどのように行われるのかといった簡単な概念を習得する.
  12. ネットワークプログラミング(続き)
    • コンピュータネットワークを構成するネットワークプログラミングの基本構造を理解する.クライアントとサーバがどのように動作するか,通信がどのように行われるのかといった簡単な概念を習得する.
    • 講義資料は第11回の続きを使います
  13. 仮想端末とプログラミング
    • サーバ上でプログラミングを実施するために仮想端末からログインしてプログラムを開発する方法について解説する.
  14. ネットワーク基礎のまとめ
    • 本講義の全体をラップアップし,コンピュータネットワークの概要に関するポイントの確認と最新情報の提供等を行う.
  15. 期末試験

講義資料アーカイブ

各回の講義資料PDFをZIPで固めたファイルを下記から取得可能.

講義の進め方

座学を中心に講義を進めるが,要所要所で実際に手を動かして確認する演習の時間を用意する.なお今年度は特別に教科書は指定しないが,ネットワークに関する各種の解説書を参考書として参照すること.また,教科書の代わりに本ページに用意した講義資料を用いて講義を実施する.

成績評価

出席状況,試験,小テストなどの状況を勘案して評価する.

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